Little Bee

開発秘話:リルビーデイジーとリルビーグランデができるまで

2008年10月にリルビーを販売してから、2年半がたったころです(webでは2009年からの販売です)。
いろいろなお声、特に、もう少し値段が安くなったらいいのにというお声を頂きました。使い勝手は、とてもよい、と言って頂いているので、この使い勝手を変えずに、価格の見直しをしてみようという流れで検討をはじめました。


本体

【初期模索段階】

 使い勝手という点で、グランリルビーで好評だったペットボトル用のポケットをつけるべく、両サイドにポケットを加えました。
 見た目の変化という点では、ベロアリルビーでもかわいいと評判だった刺繍を入れました。この刺繍サンプルを作っている段階で、色やロゴの大きさなど何度も試作を作ったんですが、そもそも価格が今とさほど変わらないという返答でした。

 もう一方で素材を変えてみるというのはどうか?を考えました。
 一つは、綿の生地に裏加工したサンプルですが、本体自体が重くなってしまい、リバーシブルもしにくいという点で見送りました。
 もう一つは、ややパール感の光沢のある素材を使ってみましたが、宇宙人!?っぽいとか、プール用っぽいという意見があり、なんなく却下でした。

 刺繍、素材がえ、どちらにしても、価格の見直しにはなっていなかった為、更に安い生地を使ってのサンプル作成もやってみましたが、結果安かろう悪かろうな感じの、すぐにシワになってしまうものになってしまいました。これではダメです。

 価格を抑えるところに立ち返って、検討のしなおしです。
・構造の見直しはできないか
 →ポケットの取り付け方を後付けで縫うのではなく、最初から縫い込んだらどうか?これは、作る側からするとひと手間省けるやりかたです。
・生地の価格を抑えられないか
 →ポケットの生地を2枚仕立てから1枚にするればいい。1枚でもハリがあるので、本体は立ち、更に、1枚にする事によって全体の重さが、90gから79gとより軽くなります。
・紐の見直しはできないか
 →初期リルビーの生産の際、工場側から「持ち手の紐の生産に苦労している」という話を聞いていましたので、「共布で作ってみる」という案を採用しました。実際に作ってみると、ゴロゴロしないし使いやすさがありました。加えて、持ち手部分の空き幅を、持ちやすくする為に、4cmから、7cmに広げたというのも良かったようです。

左・デイジー/右・旧タイプ

声が多かったペットボトルポケット

刺繍タイプ

素材違い

!!!

右側が縫い込んだ新パターン


【検討段階その1】

 価格を抑えた提案を盛り込んで、生地の色の組み合わせを変えてやってみました。
・生地の色は3色を使った3coloresシリーズとして4パターン。
 今までなかった組み合わせではあったが、失敗!しっくりこない色ばかりでした。

 失敗サンプルを作って、更に検討したのは・・・
・新型になった感じを出せないか?→レザーリルビーで取り入れたロゴプリントを使ったら・・・・・というのが新しい試みで、最終的には、これが新型感を出す要素になった。
 サンプルとしてオレンジ×ブラウン(ロゴプリント入り)で作ってみたところ、色の組み合わせの大事を知ったが、ロゴプリントが入った事によって、今までにない新鮮な感じが受けられた。
 再度色の組み合わせの検討に入りました。

ちょっと残念なサンプル

フチだけロゴプリントがある賑やかな感じです


【検討段階その2】

 現「スミレ」のサンプルを作ったところ好評でした。
 スミレ初期はリルビーロゴプリントが大きく、ステッチも素材とは違う色の糸を使っていました・・・が、結局は、元にもどるんですね。素材と同じ色の糸に戻してしっくりきました。ロゴプリントの大きさも小さく変更することで、落ち着きがでました。

 他3色ほど色の組み合わせを考えていたんですが、今も人気のブラック×ピンクは、そのまま続行で、更に、もう少しインパクトのある色味という事で、現在の生地、スミレ、サンゴ、ネイビー、キャロット、サンフラワーが追加で選ばれました。
 ロゴプリントも、あえて同色にしているものと、メリハリをつけたものと、2タイプ作っています。

 ようやく、使い勝手の変わらない、新しいリルビーデイジーが誕生しました。


ようやく見えてきました

ロゴの大きさを変更です


チャーム&織ネーム

 チャームは、今までのフックタイプは、更に重くなるので、軽さを出すためにボールチェーンに変更してお付けしています。
 チャームいらないから、値段を安くして、というお声も頂きますが、このチャームは、リルビデイジーと、リルビーグランデ共通で作ってコストを下げています。ほぼおまけ状態です。
 一方では、かわいいと言って下さる方もいますので、今のところは、このまま続行させて頂いて、今後の検討課題としていきたいと思います。
 織りネームは、この新しいシリーズから、英文が少し変わりました。お気づきでしたでしょうか。


織りネーム、新旧

チャーム、新旧


【最後に】

 細かなところで、時間を費やしてしまいました。
 実は最初、秋の色が多く入っていたのですが、販売時期を考えて、ネイビーと、サンフラワーという春、夏系の色をいれました。今後また秋の色など追加される可能性があります。
 ボツになった色などもありますが、皆様の反応を見て追加したり、継続したりいたします。
 価格を抑える為にたくさんの検討をしてきましたが、簡易化しがちな手間の部分である、ポケットのマチを作る事や、ファスナーポケットを膨らまないタイプにする事、ポケットとポケットの間を縫いとめる等の細かな手間は、惜しまずに作っております。
 リルビーらしさが詰まった「リルビーデイジー」気に入ってもらえると嬉しいです。


【グランデ編】

 グランデの開発も「デイジー」とほぼ同時に進行しました。
 「デイジー」がある程度形になった段階で、「デイジー」のカラー、チャーム、仕様を同じにすれば、価格の見直しが可能と考えました(※仕様につきましては、デイジーと多少異なる部分がございます)。これで、価格を抑えることができました。
 今まで色数が少なく、「もっと増やして欲しい」というご意見を頂いていましたので、デイジーと同じカラーバリエーションとなりました、ご期待にこたえられましたでしょうか。


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